出会えたり出会えなかったり　season4

今日久しぶりにトメさんに会いました。客先のカフェテリアです。見た目全然いつもどおりだったので何にも深く考えないで「やってる？」と声をかけたところ、「やってねーよ　振られたばっか」と言われました。どうやらまだ傷が癒えていないようでした。

「この年になると結構勝負かけるのよ女は。その分失敗するとダメージがでかいのよ。おとこはいいわよねえ　あんたみたいにオールシーズンちゃらちゃらしててもきっと落ち着くところに落ち着けるんだわ。」

トメさんはそのように、実はもっと長かったんですが覚えてません、一気にまくし立てました。きっと僕が思っているよりずっとつらいのでしょうが朝が来れば普通の顔してこうやって取引先の食堂でお昼を食べるわけです。

ほんとうはもっと失恋ねたでトメさんをいじりたかったのですがそんな雰囲気じゃなかったので近々飲みに行く約束をして別れました。そのあと振られるということについて少し考えたのですが僕は振られたことがないのでよくわかりませんでした。もしかしたら振られたのですが気づいていないのかもしれません。好きという感情が一方的なものになってしまったときトメさんのように傷ついてしまうのを理解できるようになったのは今の彼女と付き合い始めてからです。それまで僕の中の好きという感情は多分普通の人がもつ好きと全然ちがうものだったはずです。目の前に存在しないときは頭の片隅さえ相手のスペースがないような感情は「好き」という感情ではないことに気づいたのはつい最近です。

でも、トメさんのおっさん臭さは恋愛上障害になるんじゃないかとも思います。